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2024年9月24日

慢性腎不全高カロリー輸液用アミノ酸・糖・電解質・総合ビタミン液「キドパレン輸液」製造販売承認取得

株式会社大塚製薬工場(本社:徳島県鳴門市、代表取締役社長:高木 修一、以下「大塚製薬工場」)は、慢性腎不全高カロリー輸液用アミノ酸・糖・電解質・総合ビタミン液「キドパレン®輸液」(以下、「本製品」)について、本日、製造販売承認を取得しましたのでお知らせいたします。

本製品は、水分制限が必要となる慢性腎不全の病態を考慮し、1050mL中にアミノ酸、糖、電解質(カリウム、リンを除く)及びビタミン(FDA2000処方1に準拠)を3室からなる容器に一剤化した、熱量1500kcalを投与できる慢性腎不全患者さん用の中心静脈栄養法用キット製剤です。

中心静脈栄養法(TPN:Total Parenteral Nutrition以下、「TPN」)は、高カロリー輸液とも呼ばれ、高濃度の栄養輸液を心臓に近い太い血管である中心静脈から投与する栄養法で、栄養状態の悪い患者さんや、長期間(1週間以上)経口摂取ができない患者さんに用いられます。

慢性腎不全患者さんの栄養補給時、種々の合併症等2の理由により、経口・経腸管栄養補給が不能又は不十分となり、TPNに頼らざるを得ない場合があるため、腎不全用TPN基本液、腎不全用アミノ酸注射液、TPN用総合ビタミン剤、電解質等が組み合わせて使用されていますが、これら薬剤の組み合わせで必要な栄養を補給するためには、投与液量が多くなる課題がありました。

本製品では、可能な限り液量を減量したうえで、慢性腎臓病に対する食事療法基準3に設定されているエネルギー必要量を充足でき、可能な限りタンパク質量を確保したアミノ酸量、糖、電解質(カリウム、リンを除く)及びビタミン(FDA2000処方に準拠)の補給が可能です。使用時に隔壁を開通させることで、無菌的に混合調製し投与できますので、慢性腎不全患者さんのTPN管理に用いる製剤の選択肢を広げ、医療現場の負担を軽減できる製品として、ご活用いただけることを期待しております。

大塚製薬工場は今後も適正な栄養管理に貢献すべく研究開発を推進し、臨床栄養領域における患者さんや医療従事者のベストパートナーを目指してまいります。

大塚グループは、"Otsuka-people creating new products for better health worldwide"の企業理念のもと、世界の人々の健康に寄与してまいります。

※1 FDA2000処方:FDA(米国食品医薬品局)が2000年に発出した静脈栄養のためのビタミン処方
※2 消化管出血、誤嚥性肺炎、胆嚢炎、脳血管障害による意識障害、精神的な摂食障害、尿毒症による食思不振、下痢(重度)、イレウス、廃用症候群、術前・術後管理等
※3 編集/日本腎臓学会:慢性腎臓病に対する食事療法基準2014年版,日腎会誌, 2014;56(5):553-599

製品概要

販売名

キドパレン®輸液

規制区分

処方箋医薬品

貯法

遮光・室温保存

承認日

2024年9月24日

効能・効果

経口・経腸管栄養補給が不能又は不十分で、経中心静脈栄養に頼らざるを得ない慢性腎不全患者(高カリウム血症、高リン血症の患者又はそのおそれのある患者に限る)に対する水分、電解質、カロリー、アミノ酸、ビタミン補給

包装

キドパレン画像.jpg

1050 mL×10袋

有効期間

18箇月


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