トップ > 患者さん・一般の皆さま > 輸液と栄養 > 末梢静脈栄養(PPN)
(監修) 久留米大学医学部医療安全管理部教授 田中芳明先生
静脈栄養には、腕などの末梢(まっしょう)静脈から投与する「末梢静脈栄養(PPN)」と、心臓に近い太い血管である中心静脈から投与する 「中心静脈栄養(TPN)」があります。食事ができない期間が1週間~10日までの場合はPPNが行われ、それ以上の長期間にわたると予想される場合はTPNが選択されます。
末梢静脈栄養 | PPN(
|
---|---|
中心静脈栄養 | TPN(
|
末梢静脈栄養は、末梢静脈から可能な限り多くの栄養素を補給しようという考え方です。PPNは、糖質、アミノ酸や脂肪などの投与により体タンパクの消耗を抑制でき、TPNに比べて手技や管理が簡便です。
しかし、末梢から投与できるエネルギー量は1000kcal程度が上限となるため、栄養状態の悪い患者さんや長期間経口摂取ができない患者さんには、高エネルギーを投与できるTPNが行われます。