大塚グループは、“Otsuka-people creating new products for better health worldwide”の共通の企業理念のもと、日本経済団体連合会の「経団連企業行動憲章」に基づき、各社において行動憲章を定めています。当社でも、社員各自の行動や組織の活動規範の基本となる「大塚製薬工場行動憲章」を定め、コンプライアンス推進に取り組んでまいりました。さらに2014年、大塚グループは、これらの行動憲章を含包する「大塚グループ・グローバル行動規準(Otsuka Group Global Code of Business Ethics)」を制定し、日本のみならず世界中で順守すべき行動基準を定めました。
当社は、この行動基準に則り、人々の健康・生命にかかわる製品を取り扱っている製薬企業として、社員一人一人が、法令順守と生命倫理を含む高い倫理観および透明性を持ち、企業理念に基づいた行動を行うことで、患者さんや医療従事者などステークホルダーの皆さまの要請に応え、その信頼を得ることを目指しています。
私たちは、「大塚製薬工場行動憲章」の具体的な指針として「大塚製薬工場コンプライアンス・プログラム」を策定・実施しています。コンプライアンス・プログラムの「企業活動全般に関わるコンプライアンス」として「第1条:基本的心構え」には、以下のことが規定されています。
その他、環境保全への取り組みや不公正な取引の禁止、個人情報の保護、臨床試験、医薬情報提供活動などについて、社員が順守すべき行動基準を定めています。
コンプライアンスを確実に推進するため、行動憲章やコンプライアンス・プログラム等の倫理綱領を掲げ、コンプライアンス委員会や実行委員会などの推進組織を設置し、さらに企業倫理ヘルプラインという内部通報制度を設けるなど、コンプライアンス推進体制を構築しています。
倫理綱領を社員に浸透させるために、周知活動として社員に対してフォーラムや勉強会などを開催し、定期監査などにより企業倫理の浸透・定着状況をモニタリングし、その見直しを行うことで継続的な改善を行い、関係法令の順守と企業理念の徹底を図っています。
役員、執行役員、所属長、コンプライアンス実行委員を対象として、年2回のエシックスフォーラムを開催しています。また、新入社員研修、管理職へのマネジメント研修など、さまざまな研修の場でコンプライアンスの重要性を浸透させています。
さらに、社員一人一人のコンプライアンスの徹底を図るため、社内ウェブサイトで情報発信するとともに、実際の業務に役立つようなタイムリーな事柄を掲載したメールマガジンを定期的に全社員に配信し、各部門でこれらを教材にした小規模研修が行われています。これらの活動を通じて、高い倫理観を持った社員の育成に、全社的に取り組んでいます。
社員が「働きやすい」「風通しが良い」と思える職場環境を築くことが、コンプライアンスにおいては重要です。職場で問題が発生した場合、まず上司や同僚に報告・相談するよう社員の啓発に努めています。同時に、社内に存在する問題を幅広く吸い上げ、積極的に解決を図るために、社員が直接相談・通報できる制度として社内に「企業倫理ヘルプライン」を設置し、寄せられた案件については、迅速かつ的確に対応しています。また、2016年からは外部の弁護士を介した外部受付窓口も新たに設置し、不正行為等の早期発見と是正を図り、当社のコンプライアンス体制を強化するとともに、社員の就業環境の改善に繋げています。通報者および通報に関する情報は機密情報として厳重に管理し、対応にかかわる者以外には開示しないなど、通報者が不利益な取り扱いを受けることがないよう体制を整備しています。
日本製薬工業協会では、その会員会社がより高い倫理性、透明性を確保し、製薬産業全体の信頼を高めるために、会員会社の全ての役員・従業員と研究者、医療関係者、患者団体等との交流を対象とした「製薬協コード・オブ・プラクティス」を策定しています。
当社は日本製薬工業協会の会員会社ではありませんが、日本製薬工業協会と同じ日本製薬団体連合会の業態別団体である輸液製剤協議会の会員会社として「製薬協コード・オブ・プラクティス」を踏襲し、従来の営業部門を対象とした行動基準「医療用医薬品プロモーションコード」を発展させた「大塚製薬工場コード・オブ・プラクティス」を策定しています。今後とも、医療関係者との信頼関係に基づく適切な連携を行うよう努めてまいります。
私たちは患者さんの立場に立った適切な医療が行われるよう、製薬会社としての責務を果たすべく、法令や企業倫理を順守しています。
企業活動と医療機関、医療関係者との関係の透明性を高めるために「企業活動と医療機関等の関係の透明性に関する指針」を定めて情報公開を行っています。