- HOME
- よくある質問/お問い合わせ
- セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」の製品Q&A
セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」の製品Q&A
- No.
- お問い合わせ
- お問い合わせ項目
-
セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」は腎障害、透析患者へは慎重投与です。セファゾリンNaは腎排泄型の薬剤のため腎障害患者へ投与すると排泄が遅れます。そのためクレアチニンクリアランス(Ccr、CrCl)を腎機能の指標とし、減量するか、投与間隔の延長等の調節が必要になります。参考情報として、各種ガイド等のCcr別の投与量は以下の表の通りです 1) 2) 3)。
■表1 サンフォード感染症治療ガイド(2023年)1)
CrCl 血液透析(HD) 腹膜透析(CAPD) 持続的腎代替療法(CRRT) >50~90 10~50 <10 1~2g
8時間ごと0.5~2g
8~12時間ごと0.5~1g
24時間ごと0.5~1g
24時間ごと(透析日は透析後投与)
外来患者
月曜日/水曜日に透析後2g、
金曜日に透析後3g0.5g静注
12時間ごと1~2g
12時間ごと■表2 JAID/JSC感染症治療ガイド(2023年)2)
Ccr (mL/分) 血液透析(HD) >50 10~50 <10 - 1回0.5~2g
- 1日2~3回
- (1日最大5g)
1回0.5~1g
1日2回1回1g・1日1回
または
2日に1回1回0.5~1g
毎HD後■表3 CKD診療ガイド(2012年)3)
Ccr (mL/分) 血液透析(HD) >50 10~50 <10 1~5gを
分2~31~2gを
分21回1g
24~48時間毎1回0.5~1g
毎HD後禁忌を含む注意事項等情報等については、電子添文をご参照ください。
1) 菊池賢・橋本正良 監修:表17A 腎障害のある成人患者への抗微生物薬の投与量,日本語版サンフォード感染症治療ガイド2023:p345【OPF000513】
2) JAID/JSC感染症治療ガイド・ガイドライン作成委員会:ⅩⅥ 耐性菌、ブレイクポイント、PK-PD,JAID/JSC感染症治療ガイド2023:p430【OPF000872】
3) 日本腎臓学会 編:付表 腎機能低下時の薬剤投与量,CKD診療ガイド2012:p121【CZ10512G01】 -
小児へのセファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」の投与方法については、各種治療ガイド等 1) 2) 3) 4) の記載が参考となります。(下表参照。)
小児への投与時は臓器の発達や代謝能を十分考慮する必要があります。また、成人に比べて免疫能が未熟なため、重症化を考慮して治療計画を立てる必要があります。
■表1 サンフォード感染症治療ガイド 2023 1) 【表16 小児用量(生後>28 日】
薬剤 投与経路 用量(生後 > 28 日) セファゾリン 静注 50 ~ 150 mg/kg/日 6~8時間ごとに分割、1日最大 6g ■表2 JAID/JSC感染症治療ガイド 2023 2) 【新生児投与量:主に国内資料参照、保険適用含む】
薬剤 体重 < 1.2 kg 1.2 ~ 2 kg ≧ 2 kg 生後(日) ~28日 ~ 7日 7~28日 ~ 7日 7~28日 セファゾリン 1回投与量 20 mg/kg 20 mg/kg 20 mg/kg 20 mg/kg 20 mg/kg 1日投与回数 2回 2回 2回 2回 3回 ■表3 JAID/JSC感染症治療ガイド 2023 2) 【新生児投与量:主に国内資料参照、保険適用外含む】
薬剤 投与方法 胎児<32週 胎児≧32 生後<7日
生後≧7日 生後≦7日 生後>7日 セファゾリン 静注・筋注 25 mg/kg
12時間ごと25 mg/kg
8時間ごと50 mg/kg
12時間ごと50 mg/kg
8時間ごと
■表4 小児感染症治療ハンドブック 2020-2021 3) 【小児への抗菌薬投与の用法・用量】薬剤 投与経路 通常 重症 セファゾリン 静注・筋注 1回 10~20 mg/kg、12 時間毎
(20~40 mg/kg/日)1回 33 mg/kg、8時間毎
(100 mg/kg/日)まで増量可■表5 小児感染症治療ハンドブック 2020-2021 4) 【新生児への抗微生物薬投与の用法・用量(海外)】
抗菌薬 推奨投与量(mg/kg/回) 推奨投与量(mg/kg/回) 体重≦2,000g 体重>2,000g 日齢28以降 髄膜炎 日齢7未満 日齢7以上 日齢7未満 日齢7以上 投与量 時間 投与量 時間 投与量 時間 投与量 時間 投与量 時間 投与量 時間 CEZ 25 12h 25 8h 50 12h 50 8h 50 8h - - 禁忌を含む注意事項等情報等については、電子添文をご参照ください。
1) 菊池賢・橋本正良 監修:表16 主な抗菌薬の小児への投与量,日本語版サンフォード感染症治療ガイド2023:p332【OPF000512】
2) JAID/JSC感染症治療ガイド・ガイドライン作成委員会:付表 新生児投与量,JAID/JSC感染症治療ガイド2023:p434 【OPF000870】
3) 尾内一信,石和田稔彦,岩田敏:3 感染症予防ならびに治療薬一覧/セフェム系薬(注射薬),小児感染症治療ハンドブック2020-2021:p102-103【CZF1421D12】
4) 尾内一信,石和田稔彦,岩田敏:4 新生児感染症の治療/新生児への抗微生物薬投与の用法・用量(海外),小児感染症治療ハンドブック2020-2021:p172-173【CZF1421D10】 -
セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」は母乳中へ移行することが報告されている1)ことから、授乳中の女性への投与は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください2)。
16.3.2 乳汁中移行2)
授乳婦20例にセファゾリン2g静注したときの母乳中濃度は静注後2時間目1.3±0.9μg/mL、3時間目1.5±0.2μg/mL、4時間目1.2±1.0μg/mLであった。【参考】
Medications and Mothers, Milk ( MM ) 2023 の評価基準においては、カテゴリーL1『適合』とされています。3)1) 長和彦:日本新生児学会雑誌,1979;15(1):231-233 【CZ10579A01】
2) セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」電子添文 2024年3月改訂(第1版)
3) 今日の治療薬2024:本書の使い方 便覧②(Briggs基準、豪州ADEC基準、Medications and Mothers, Milk 2023の評価基準)【OPF000937】 -
セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」の外袋は、ダブルバッグを 2 つ折りの状態にするために施されております。
酸素バリア等の安定性を保持する機能はありませんので、外袋を開封しても、内容成分の安定性には影響しません。
しかしながら、容器破損などのリスクを回避する意味から、外袋は使用時まで開封しないでください。1)1) セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」電子添文 2024年3月改訂(第1版)
-
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください1)。
◆セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」の胎児へのリスク評価基準
①Briggs Drugs in Pregnancy & Lactation , 12th ed ( Briggs基準 ):【適合1】2)
② オーストラリア薬物評価委員会 ( ADEC ) の胎児危険度分類:【B1】2)
1) セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」電子添文 2024年3月改訂(第1版)
2) 今日の治療薬2024:本書の使い方 便覧②(Briggs基準、豪州ADEC基準、Medications and Mothers, Milk 2023の評価基準)【OPF000937】 -
隔壁開通後、室温室内散乱光下(約500lx)で2日後まで、冷暗所保管で7日後までは無色澄明でpHは4.5~6.5の範囲内であり、セファゾリンナトリウムの力価(残存率)は90%以上でした1)。
注意:本剤はキット製品(溶解液付き抗生物質製剤)であり、溶解後は速やかに使用することとしており、溶解後の品質を保証するものではありません。
1) セファゾリンNa点滴静注用1gバッグ「オーツカ」インタビューフォーム 2023年9月改訂(第11版)